オンライン診療は保険診療・自費診療の両方で活用できますが、その目的と設計は根本的に異なります。保険診療のオンライン診療は「初・再診料の算定」や「診療報酬上の要件充足」が主眼ですが、自費診療では収益設計・集患・リピート促進まで含めたオペレーション全体を最適化することが求められます。
| 観点 | 保険診療のオンライン診療 | 自費診療のオンライン診療 |
|---|---|---|
| 目的 | 通院負担軽減・診療報酬の算定 | 収益拡大・集患・リピート促進・差別化 |
| 診療報酬 | オンライン診療料・管理料あり | 保険外のため自由な料金設計が可能 |
| 患者導線 | 既存患者の継続通院が中心 | 新規獲得・休眠患者の掘り起こしも重要 |
| 決済 | 保険負担割合に応じた患者負担 | 全額自費。キャッシュレス・前払い設計が主流 |
| CRM・マーケティング | 重要度は比較的低い | リピート率が収益に直結するため最重要 |
| 処方・配送 | 院外処方箋→近隣薬局が中心 | 通販薬局・配送との連携で利便性を最大化 |
| 必要な機能 | ビデオ通話・予約・問診・決済 | 上記+LINE連携・シナリオ配信・経営分析 |
オンライン診療を導入することで、クリニックの商圏が全国に拡大します。AGAや美容医療、ダイエット外来など、定期受診が必要な診療科では特に効果が高く、他院との差別化にも直結します。
「来院の手間」が治療離脱の最大要因のひとつ。オンライン診療でその障壁を取り除くことで継続率・リピート率が上がり、LTV(患者生涯価値)が大幅に改善します。
marchの事例では「1日1時間のオンライン診療でも設計ひとつで9倍の利益」という実績があります。外来の空き時間を活用した収益多様化として、スモールスタートが可能です。
問診・決済・処方・リマインドの自動化により、スタッフの手動作業を大幅削減。院内の混雑緩和と感染リスク低減も実現でき、患者満足度と業務効率を同時に高められます。
患者にアプリをダウンロードさせるフローは離脱の大きな原因になります。すでに患者全員が使っているLINE上で完結するサービス(Medibot・march)は初回利用のハードルが最も低く、特に中高年層を多く診るクリニックに有効です。
オンライン診療単体の機能より、「新規患者を獲得し、継続させる」マーケティング機能の充実度が収益に直結します。シナリオ配信・タグ管理・セグメント別メッセージ配信の有無を確認してください。
専業のオンライン診療ツールと既存の電子カルテ・予約システムが連携できない場合、二重管理が発生します。medicalforceやACUSIS Cloudのようにオールインワンで提供するサービスはこの問題が起きません。
AGAや内科、皮膚科など、定期的な薬の処方が発生する診療科では、薬局連携・配送サービスとのフロー設計が重要です。処方箋の電子送付・調剤薬局との連携・配送状況の管理まで対応しているか確認しましょう。
患者の医療情報・決済情報を扱うオンライン診療では、セキュリティは絶対条件です。ISMS認証・SSL暗号化・個人情報保護方針を確認してください。あわせて、厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」への準拠と、専属の導入支援担当の有無もサポート品質を判断する重要指標です。
| サービス名 | LINE完結 | オンライン診療 | 集患・CRM | 電カル連携 | 決済 | 配送連携 | 初期費用 | 向いているクリニック |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| March | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ◎ | ○ | 要問合せ | 成果・収益設計重視・集患から配送まで一気通貫 |
| Medibot | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ◎ | - | 要問合せ IT補助金対象 |
LINE×自費診療・シナリオ自動化・コスパ重視 |
| medicalforce | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | - | 要問合せ | 電カル含む全業務のDX・700院超の実績 |
| ACUSIS Cloud | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | - | 要問合せ | 自由診療24年の安定実績・1,061院超導入 |
| CLINICS | - | ◎ | △ | ○ | ◎ | - | 要問合せ | 医師向けシェアNo.1・ISMS認証・手厚いサポート |
◎:特に強み ○:標準対応 △:限定的・オプション -:非対応または対象外
※ 料金・機能は2026年3月時点の公開情報をもとに作成。最新情報は各公式サイトにてご確認ください。
公式サイト画面
医療機関の「成果に責任を持つ」をコンセプトに掲げるオンライン診療・集患オペレーションSaaS。LINE上で予約・問診・ビデオ診療・決済が完結するため患者にアプリのダウンロードは不要。集患から診察・決済・配送(サプリ等)まで一つのシステムで管理でき、複数ツールを行き来する煩雑さがない。「1日1時間のオンライン診療でも設計ひとつで9倍の利益」という事例を持ち、メディカルダイエットを中心に導入初月売上1,500万円超の実績も公開している。
公式サイト画面
自費クリニックを実際に運営していた会社が開発した、クリニック向けオールインワンオンライン診療ツール。LINEだけで予約・問診・ビデオ診療・決済がすべて完結し、患者にアプリのダウンロードは一切不要。最大の特徴はシナリオ配信機能で、患者のニーズを分析してパーソナライズされたメッセージを自動送信し、新規予約増加と離脱防止・再来院促進を自動化できる。IT導入補助金2025の対象ツールに採択されており、費用負担を大幅に抑えられる。
公式サイト画面
自由診療・美容クリニックに特化したオールインワン型クラウドシステム。2025年10月時点で導入クリニック数約700院。予約・電子カルテ・決済・経営分析・広告効果測定・LINEメッセージ自動配信まで、クリニック運営に必要な機能がひとつのプラットフォームに統合されている。オンライン診療は機能群の一部として提供。広告効果測定機能により、来院者情報と広告データを連携させ、ROIを可視化できる点は競合サービスにない大きな差別化ポイント。
公式サイト画面
株式会社プロ・フィールドが提供する、自由診療・美容クリニック向けの電子カルテ・クリニック経営支援サービス。ACUSISシリーズとして1,061院超の導入実績(2026年3月時点)、電子カルテのパイオニアとして24年の実績を誇る。オンライン診療機能により集客範囲を全国に拡大でき、独自の診察券アプリ・自動シナリオ配信・ポイントシステムを組み合わせた「ファン化する仕組み」でリピーター育成を徹底している。ワコム社の手書き機能を標準搭載した電子カルテは医師から高い評価を受けている。
公式サイト画面
株式会社メドレーが提供するオンライン診療システム。医師向けシェアNo.1(富士キメラ総研「ウェアラブル/ヘルスケアビジネス総調査 2024」2023年実績)。国際標準のセキュリティ認証であるISMS認証「ISO/IEC 27001」およびISMSクラウドセキュリティ認証「ISO/IEC 27017」を取得しており、セキュリティ要件が厳しいクリニックに最適。専属の導入支援担当が付き、患者向けのフリーダイヤルサポート窓口も完備されているため、スタッフへの負担なく安心してオンライン診療を開始できる。
オンライン診療システムの導入を決める前に、以下の項目を自院の状況に照らし合わせて確認しましょう。
5つのサービスはそれぞれに得意領域が異なります。自院の課題・診療内容・優先事項に合わせて選んでください。
| スモールスタートで収益化したい | March(成果責任型・運用設計まで支援) |
| LINEでリピートを自動化したい | Medibot(シナリオ配信・CRM自動化) |
| IT導入補助金を活用したい | Medibot(2025年度対象ツールに採択済み) |
| 電子カルテ含む全業務をDX化したい | medicalforce または ACUSIS Cloud |
| 広告効果を数値で管理したい | medicalforce(広告効果測定機能搭載) |
| 安定実績・長期サポートを重視したい | ACUSIS Cloud(24年・1,061院超) |
| セキュリティ要件を最優先にしたい | CLINICS(ISMS二重認証取得) |
| 導入後のサポート体制を重視したい | CLINICS(専属担当+患者フリーダイヤル) |
| 保険診療との併用クリニック | CLINICS または medicalforce |
| 自院に合うか判断できない | ドクサポLINEで無料相談 → 専門家がご提案 |